バリアフリー住宅で車椅子でも快適に!

通り土間の家, 内田雄介設計室 内田雄介設計室 Corredores, halls e escadas modernos
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近年、バリアフリー住宅という言葉がよく聞かれるようになりました。高齢化社会となり、また医学の発達に伴い、これまで病院で治療、介護を受けていた方々も自宅で暮らせるようになってきています。そうした中、車椅子の方や体の自由が限られている方が、ご自宅でいかに快適に過ごせるかが建築家をはじめ、住宅の内装全般にかかわる業界からも注目されています。今回はバリアフリー住宅の作り方を、いろいろな例を見ながら考えていきたいと思います。

車椅子に優しい平屋のバリアフリー住宅

車椅子を使われるならば、やはりフラットな平屋が安心です。こちらは福岡市の建築家ISDアーキテクト/一級建築士事務所の手がけた北リビングの家です。車椅子生活になっても、できるだけ一人でも生活できるようにといろんなところにアイデアが凝らされています。車椅子でも室内で余裕をもって移動できるようなゆとりがあり、また動線を考えたうえでのトイレの配置や手すりの設置など、細やかに設計されたバリアフリー住宅は、その造りそのものが住む人の第二第三の手足となっているかのように生活をアシストしています。

Photo: イクマサトシ


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バリアフリー住宅で、段差なしのストレスフリー

車椅子などの補助具を使わずとも、やはり室内にいろいろ段差があるのは、体の動きに制限が出てくるとちょっとしたストレスになってきます。こちらは築25年のマンションをバリアフリー住宅にリノベーションしたもの。室内のさまざまな空間が、フラットな土間でつながっています。個々の空間は、フローリングや畳などの床材の変化によって区切られてはいますが、その境目はフラットなので年配の方やお子さんがつまずく心配もありません。

Photo: Ippei Shinzawa


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緩やかな一方向のスロープで車椅子バリアフリー

車椅子バリアフリーを考えたことはありますか?車椅子生活をしているといろんなところで使うことになるのがスロープです。基本的に建物は基礎の上に建つため、玄関は地面よりも少し上に位置し、車椅子を使う場合はその段差をスロープでカバーすることになります。段差が大きいと緩やかで長いスロープが必要になり、場合によっては折り返しが必要になることも。こちらのお宅では、玄関までのアプローチが一本で屋根の下にあるため、天候が悪くてもあまり気にならないため安心ですね。ちょっとした気が付きが車椅子バリアフリーの快適な住まいをつくります。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 パティオって何?その種類と魅力!

車椅子に合わせたキッチン

車椅子での生活では、健常者が通常使っている家具や設備が使いづらいことも多くあります。特にバスルームやトイレ、キッチンといって水廻りは使いやすさを感じる高さや形状が異なります。こちらは車椅子生活者のための平屋建築、グッドデザイン賞2014の受賞作です。家の隅々までが車椅子生活をされている方の使いやすいように、そしてデザインの美しさも追及された住宅になっています。ドアはすべて引き戸、というのは当然ですが、こちらのキッチンは車椅子でも使いやすい高さに揃えられており、使いやすい動線が考慮されています。見た目にも美しくシンプルでスタイリッシュなキッチンで憧れます!車椅子バリアフリーの家は、こうした生活設備の高さ設定も考慮されています。

バリアフリーの家のキッチン・リビングダイニング

場所は変わって、こちらはドイツのバリアフリー住宅です。キッチン、ダイニング、リビングスペースが一つの広い空間にフラットに同居しています。個々のスペースが十分に取られていながらも、閉塞感を感じさせないのは、天井の高さが確保されているからでしょうか。キッチンも広々としているため、車椅子の人と複数の人が一度に作業をしていても危なさを感じないのでは?床材がどの部屋も統一されていて段差がないのもストレスフリー、バリアフリーの家の魅力ですね。

車椅子でも和室

車椅子で生活をしていると和室は使いにくそう、というイメージがありますが、どうやらその認識はちょっと違うようです。こちらは車椅子バリアフリーにリノベーションしたマンションの一角。リフォームにおいて、段差をなくしたり車椅子の通りやすいようにしたりということはもちろんですが、和室の床面を通常よりも高くすることで、車椅子から降りて過ごす空間を実現しています。床からの高さは40センチ、車椅子からの移行がスムーズに行える心地の良い高さです。これならば、床から車椅子へ移行するよりも楽そうですし、過ごしやすそうですね。


【バリアフリーの家ついては、こちらの記事でも紹介しています】

※ バリアフリーでより住みやすい家に!部屋別にそのポイントをご紹介!


車椅子のバリアフリー家に最適な床材は?

車椅子のバリアフリー家に最適な床材は、例えばクッション性に優れたコルク素材など車椅子が滑りにくく凹凸のない床材が適しています。表面に耐摩耗性に優れた塗装を行うことで強度を高めることができるので車椅子の方向転換やタイヤによる傷を抑えてくれます。

無垢フローリングは?

車椅子のバリアフリー床材でも無垢フローリングはおススメです。やわらかい杉やヒノキなどは傷がつきやすいですが、サクラやカエデ、ナラなどの硬い樹種がおすすめです。無垢フローリングは、木の温かさや吸湿機能など、自然素材ならではのメリットも大きいでしょう。


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