竹を活かした空間

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Yudonoan, (株)岩倉榮利造形開発研究所 (株)岩倉榮利造形開発研究所 Espaços
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竹と言えば私たち日本人にとってお馴染みのものです。今の季節では勢いよく成長している青竹を見ることができるでしょう。そんな身近な竹ですが、家や生活の空間の中で見かけることは少ないかもしれません。それは木とは違う風合いを持ち、住まいや生活の空間に特別の印象を与えてくれます。そこで今回は竹を使った建物や、竹を植えた庭園など、竹を活用した5つの空間を紹介したいと思います。

リゾート地の雰囲気を演出する竹

中村茂雄デザインオフィスが手がけたのは竹を利用した美容室。一般的な美容室が明るい空間が多いですが、こちらでは落ち着いて髪をカットしてもらえるようにやや薄暗いに空間になっています。そこにリゾート地のような雰囲気を加えるのは竹。天井には160本の竹が取り付けられており、まるで竹のテラスの下で休んでいるような気分を感じることができます。ここでは竹がくつろぎの空間を演出してくれるでしょう。

ホテルの竹林で心を静める

庭園デザイナーであり禅僧でもある枡野俊明が手がけたのはホテルの日本庭園。東京の都心部にあるにもかかわらず、そこには京都にあるお寺の庭園のような空間が広がっています。庭園に配置されているのは様々な植物、岩、オブジェなど。その中に多くの竹が植えられた竹林があります。そして都会の喧騒を忘れ去らせるような静寂の空間が演出されています。このような庭園で考えられたのは「閑坐聴松風」という禅語。それは心が落ち着いていれば、普段は気付かぬことが見えてくるということを意味しています。日本庭園にある竹林は心を落ち着かせてくれる場所。ここでは日常生活で見落としてしまうことを気付かせてくれることでしょう。

和と洋の融合に活かされる竹素材

岩倉榮利造形開発研究所が手がけたのは温泉宿。建物の中には一般的な旅館やホテルとは違う空間が広がっています。従来の旅館であれば、和の空間で統一されますが、ここでは合理的な空間となるように考えられています。そのためホテルのようにロビーやラウンジなどがあり、和の趣を感じられるように演出されています。そのため客室の空間に使われているのは木材、和紙、漆喰、そして竹などの素材。ここでは「洋」の機能の中に「和」の情緒を取り込むために竹も活用されているのです。

日影の庭に趣を加える竹垣

住宅の庭などの造園を行う「にわいろSTYLE」が手がけたのは庭。それは家の北側にあり1日の大部分が日影となってしまう場所です。そんなジメジメした空間に広がるのは日本庭園。そこには飛石や手水鉢が配置されて、木々が植えられています。隣家との境界に使われたのは竹垣。これによってプライバシーを守るだけでなく、和の空間を演出しています。そして日影の裏庭に趣を加え、生活に落ち着きを生み出してくれるでしょう。

モダンな家を演出する竹

最後に紹介したいのは竹を植えた家。桜山建築設計の手がける「バードバスのある家」では、モダンな家の庭に竹が植えられています。竹は東洋風な雰囲気ばかりを生み出すわけではありません。それは真っ直ぐ成長するため、直線の多い建物に植えると美しい組み合わせとなります。モダンな印象を生み出すために竹を利用するのも悪くないかもしれません。

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