片流れ屋根の住まいが増えている理由とは?そのメリット・デメリットとともにまとめ解説

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片流れ屋根の外観が最近増えているようですが、数ある屋根の形状の中でどうして人気が集まっているのでしょうか。そこで今回は、その理由を片流れ屋根の外観メリット・デメリットとともにまとめて解説していきます。屋根によって建物の外観は大きく変わりますが、雨や風に対してしっかりと家を守ってくれる屋根本来の役割も重視しながら、あなたの住まいに合った屋根の形を選んでいきましょう!

メリット1:片流れ屋根外観のシンプルなデザイン性

片流れ屋根外観の大きな魅力でもあり、人気の理由の1つとなっているのが、そのシンプルなデザイン性でしょう。この屋根は1枚の勾配のついた屋根面だけでなることから、寄棟屋根や切妻屋根などと比べると非常に簡単な構成の屋根となります。こうしたシンプルな形が好まれるのも、建物本体の外観や造りが伝統的なものよりも、モダンなものが多くなっているため、その本体との相性という意味も当然あると思います。

写真:Y.Mizoguchi


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メリット2:太陽光発電にとって有利な屋根形状

太陽光発電システムを取り入れる住まいも増えてきましたが、その太陽光発電にとって有利な屋根形状であることも片流れ屋根の外観のメリットです。大きな1枚の屋根面であることから、その屋根面を南向きにとれば、発電効率の高い南向きの屋根面に他の屋根形状よりも多くの太陽光パネルを配置することが可能となります。また、屋根勾配を調節すれば、より高い発電効率を期待できます。


【住まいづくりについては、こちらの記事でも紹介しています】

 FIX窓で安全で大きな窓に!そのメリット・デメリット

メリット3:屋根裏空間を有効活用しやすい

片流れ屋根にすることによって、屋根の直ぐ下の室内空間、いわゆる屋根裏空間を有効活用しやすいことも大きな魅力となるでしょう。屋根勾配を調節すれば、屋根裏空間の使い方に合わせて十分な天井高を確保することができますし、屋根に開口を設けずとも3方向ある外壁に窓を開けることも可能となります。また、こちらの中山大輔建築設計事務所が手掛けた住まいのように、緩やかな勾配のある屋根面を天井とすることで、天井の高い明るく開放的な大きな室内空間を確保することもできます。


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メリット4:費用の安さ

片流れ屋根にかかる費用が他の屋根の形状と比較すると安いこともメリットであり、この屋根の形を採用する住まいが近年増えている理由ともなっているでしょう。構造がシンプルであることはもちろんのこと、雨どいも一方向にだけ取り付けられるだけになるので、屋根にかかる初期費用は比較的安くなります。雨どいについては、「雨どいについて知っておきたい6つのこと」も是非参考にしてみて下さい。

デメリット1:雨漏りのリスク

片流れ屋根では、棟やけらば、軒先から雨漏りのリスクがあることを知っておきましょう。その要因には様々なものがありますが、雨水が2方向に流れる切妻屋根と比べると単純に片流れ屋根に流れる水量は2倍になることを考えると、比較的屋根に不具合が生じやすいことが推測できるのではないでしょうか。屋根の端部の工夫や透湿ルーフィングを用いることなどで対策することは可能ですので、専門家にそうした点を確認してみるといいでしょう。

デメリット2:雨どいにかかる負担

先程、メリットのところで雨どいが一方向にだけ取り付けられると述べましたが、片流れ屋根では屋根に降る雨水がすべて一方向に流れ落ちるので、その雨どいにかかる負担は他の屋根の形状よりも大きくなってしまいます。当然その負担が大きくなれば、雨どいに不具合が生じやすくなり、そこから屋根、さらには建物が損なわれる可能性もあります。定期的な点検やメンテナンスをすることで、大きな被害にならないように気を付けていくといいでしょう。

【屋根については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 陸屋根のメリット・デメリット

例:三角の住まい

日当たりを配慮し敷地いっぱいに南側に寄せたこちらの三角形の住まい。東側は森に面し日当たりはあまり期待できそうもなく、そのため開口部は南側に大きく設けられています。三角形の頂点に向かって伸びていく構造がシンプルに美しい住まいです。

例:片流れ屋根を活かした天井

こちらは片流れ屋根の形状をそのまま活かし、登り梁で構成されたリビングダイニング。梁はそのまま外部へと延び、長い軒の出で、室内環境をコントロールしています。夏は風通しよく、冬はリビングの暖気を二階個室へと導き、住まい全体の居心地をよくします。

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